エリクソン催眠誘導講座の最終クラス、上級(甲)では、幼児退行セッションを体験し、学びます。
先日は、受講生さんの練習相手として、幼児退行をしてきました。
小さい時を再体験して、そのときに言いたくても言えなかったことをいうことで、トラウマを解消することが可能です。
幼稚園にいく朝。
私は、グレーのブレザーを着て家の前に立っている。
ヒヨコのピーちゃんを埋めた、キャベツ畑をみながら、母が家から出てくるのを待っているところ。
「あ、あの場面に行くんだな。」
それがもう解っていました。
いまの意識のままで、体は4才。幼稚園のバスに乗るのはどこだったかなあ…
今の私には思い出せない。
誘導を待たないで、黄色いバスに乗って私は幼稚園にいく。
年少組は、「ばら組」。
左側の建物にはいって、私は席に着く。
おやつの時間になると、幼稚園のカップがでてくる。
男の子は、青。
女の子は、はだいろ。
そうやって決まっているのが、とーっても、とーっても、イヤだったのでした。
また、当時のプラスチックの色が、まったく美しくなかった…。
受講生さん/誘導者は、なんとかそのときの気持を解決してもらおうとして、こう言いました。
「じゃあ、赤いカップがイヤだって、せんせいに言ってみようか」
「みんなで黄色いカップでのみたい、っていうのはどう?」
あれこれ提案してくれるのですが、どれもイヤ(笑)。
だって、決まってることだから、言っても無駄だし。
言っても、変わらないし、それであとで変人扱い?されるのはもっと嫌。
他の人はいやがってないみたいだから、もう仕方ない。
そんな感覚が、いまの自分の意識のままでたくさん出て来ました。
同時に、こんなのも。
だって、いいの。
いまの自分は、好きな色を選べる。
男だからこう、とか、女らしくとか、そういう基準からも、そこそこ自由。
そんな感情もあったので、その時代の状況を変えなくてもオーケーでした。
そのときに感じたあれこれは、たぶん、いちばん古い「みんな」への違和感。
いまの私もひきつづきもっている、基本的な思考パターンなのでしょうねぇ…。
ちなみに、受講生さんの幼児退行は、わんわん泣きながら当時の状況に戻っていました。
迎えに来てもらいたくて、わざと門限破りをしているところ。
すっかり子どもに戻っていて、「おかあさん怒るもん(泣)!!」
ときどき方言が聞き取れない…(^^;)。
最終的にはおじいちゃん家経由でおうちに帰って、大泣きしながら、おかあさんに甘えてハッピーエンド(笑)。
おかあさん、心配してたよね〜!
幼児退行セッションは、過去世セッション・インナーチャイルドセッションのような「段取り」がなく、用意されたテキストだけでは対応できないような状況になります。
誘導側には、アドリブと度胸が要求されますが、クライアントさんに寄り添って、しっかりしかるべき方向へ誘導できれば、お互いにすばらしい体験ができます。